邦秋の、ギャラリー「個と場」

宮崎在住のランチタイムミュージシャン、邦秋(くにあき)の頭の中。アイデア備忘録・雑感・お役立ち情報から創作活動(音楽・歌詞・散文詩等)の展示・解説まで幅広く。関心事:DTM・音楽・ロゴ・デザイン・教育・APPLE・効率化他

20180523 EP「多分、これが真実」ライナーノーツ

​1 孤高につき、光を生み、 feat. NAOYA
原案は2010年に作った曲です。
「静かな風景から壮大に広がっていく曲」「唯一無二の曲」

この2つを意識してベースラインの進行から積み上げていきました。
唯一無二性については、特にBメロの進行を思いのまま上下させているので、音楽理論に明るい方には心地悪い歌なのかもしれません。
それから7年の時を超え、NAOYA君から「未完成の歌があればアレンジします」とのオファーをもらい、無茶ぶりを承知でこの曲のデモ音源を引っ張り出して渡したところ、世界観を十分に理解していただいて、自分の想像を遥かに超えた作品に仕上げてくれました。
その後、NAOYA君の案内により初めて「柿の木スタジオ」にお邪魔し、彼が見守ってくれる中、一気に歌録りをしたのはいい思い出です。
人前で歌を録ったのは、これが初めての経験でした。
「孤高につき」と謳いながら二人での製作となってしまいましたが、生まれた「光」は数十倍に輝くことができたと思っています。 
孤高につき、光を生み、 (feat. NAOYA) [Remastered]

孤高につき、光を生み、 (feat. NAOYA) [Remastered]

  • 邦秋
  • ロック
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2 相関図の外から feat. ハネジロー
この曲の原案ができたのは、さらに遡って2003年(くらい)。
イラストレーターYHiROと「ADULT DAY CARE」(後に「41PM」)というバンドを組んでいた時期に、「keep」というタイトルで演奏していました。
そのバンドは、私が曲を量産し、それを大学の軽音室で演奏して楽しむだけで、「keep」もライブで披露されることはありませんでした。
この度、シングルB面(古い言い方ですが)的な持ち球として、この「keep」を思い出し、歌詞も80%程度書き直して、新たな曲として仕上げました。
書き直す歌詞の中で「矢印」という言葉の譜割りが気に入ったので、それを軸に、日頃から思っていたこととリンクさせて膨らませていきました。
この歌で現れる「僕でない方の人」にならないよう、気を付けながら生きていきたいと思います。
ギターは、ハネジロー君が担当してくれました。
デモ音源の中の電子音を気に入ってくれて、その勢いのままアレンジをしてくれたそうです。
間奏のところでは、デモ音源のアレンジを優先して、得意のギターソロではなく、オーディエンスによるグルーヴが生まれるよう配慮してくれています。
この曲も、私の中では想定外に「化けた」一曲となりました。 
相関図の外から (feat. ハネジロー) [Remastered]

相関図の外から (feat. ハネジロー) [Remastered]

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3 雨が降らない空はない
私が幼い頃から最も聴いていたのは、CHAGE and ASKAの音楽でした。
とはいえ、私が創る曲はバンド向けのロック曲ばかり。そこで、バンドを休止中の今だからこそ自分なりのASKAさんらしい曲を書いてみたいと思い、生まれた作品です。
 
人前で披露できるほどの楽器演奏ができない私が、初めて下手なりに打ち込みだけで歌入りの楽曲を完成させた思い出の作品として、このEPの中では随分浮いていますが、収録させていただきました。
 
そしていつか、この曲をASKAさんに歌ってほしい、というのが私の密かな夢なのです…
 
雨が降らない空はない (Retake)

雨が降らない空はない (Retake)

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4 21.4世紀 feat. ハネジロー
ある日、この曲の冒頭のスキャットが突然降りてきて、それが頭から離れなくなり、それをもとに一曲の作品に展開。
この曲も、ハネジロー君がギターを弾いてくれています。

当初は、ハネるようなリズミカルな曲を予定していたのですが、ハネジロー君が全く別アレンジのドラムパターンを提案してくれたため、彼のアレンジ力に全幅の信頼を寄せている私は、ゼロからドラムの再打ち込みをいたしました。
この歌では、AIに支配される人間世界を描いており、当初は「21.5世紀」としていましたが、もう少し早めて「21.4世紀」にしました。

また、歌詞が完成するまでの仮タイトルは「アンディビ」でした(笑)。 
21.4世紀 (feat. ハネジロー) [Remastered]

21.4世紀 (feat. ハネジロー) [Remastered]

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5 多分、これが真実 feat. ハネジロー
洗車機をかけているときの車内は何もすることがありませんが、そのときの鼻歌でこの曲の原型が一気に完成しました。
慌ててiPhoneのボイスメモに記録し、帰宅後、メロディからコードを探るという未経験の作業を乗り越えて、完成に至りました。
打ち込みのドラムとベースとメロディラインを組み立てた時点でかなり自分でも気に入る作品となり、歌の嗜好が近いハネジロー君に送ったところ、わずか2時間程度で、ギターアレンジと展開に関する追加提案を送り返してくれました。
思えば、このEPの中で、様々な作品でハネジロー君との共作をするに至ったきっかけとなった大切な歌です。
歌詞のテーマとしては、最近のプロのアーティストがやたらと励ましソングを創られる気がすることに対して、私見の一石を投じさせていただいた歌です。
このメッセージを伝えようとすると、どうしても思いつくのは直球の表現ばかりとなってしまい、詞作品として形創るのに大変苦労しましたが、その分、とても愛着のあるロックソングとなりました。 
多分、これが真実 (feat. ハネジロー) [Remastered]

多分、これが真実 (feat. ハネジロー) [Remastered]

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6 辿り着いた森 feat. NAOYA
オルスバンドが活動休止することとなり、個人で細々と音楽活動をするにあたってその手始めに創った作品。
当初はアコースティックギターを中心としたフォーキーなアレンジを想定しましたが、私にその演奏の実力がなかったので苦肉の策として打ち込みで製作。
それが、霧が立ち込める森を歌った本楽曲の雰囲気に、結果としてマッチしたように思います。
NAOYA君は、様々なギター演奏の素材を10種類程度送ってくれて、それを、どの部分でどう活かすかを私が調理するという、このEPの中でも他にない手法で完成させました。 
辿り着いた森 (feat. NAOYA) [Remastered]

辿り着いた森 (feat. NAOYA) [Remastered]

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以上、大変長くなりましたが、お読みいただいた方、ありがとうございました。
このEPのタイトルは、当初「多重人格」としておりました。
しかし、振り返ってみると今回の楽曲は全て、自分の中での正論や正直な気持ちを表したものであり、6曲すべてが、私にとって「多分、これが真実」といえるのではないか、と思いその楽曲名をそのままEPタイトルとさせていただきました。
以前からお知らせのとおり、本EPのカバーイラストは、楽曲「多分、これが真実」から着想を得て、イラストレーターYHiROが製作してくれました。
様々な表現家の力で、完成に至ったこのEP。

録音・ミックス・歌唱、その全てが未熟ではあるかと思いますが、何かを伝えたいという気持ちや、協力者のプレイ・作品だけでも認めていただければ幸いです。
邦秋
配信サイト様(配信くださり、誠にありがとうございます)※敬称略
KKBOX 他
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