2019年9月30日付での関ジャニ∞からの脱退及びジャニーズ事務所からの退所を発表した錦戸亮氏。
そして、その日が明けて2019年10月1日、錦戸氏が以下の媒体が立ち上げと共に、今後の情報をリリースしました。
【開設した媒体】
【設立した団体】
【今後の活動】
私はジャニーズアイドルに詳しくはないものの、ジャニーズを退所したメンバーが退所直後から(1分と間をおかずに)独立後の活動に関してプロモーションを行ったのは、異例の事態ではないかと勝手に思っております。
これまでジャニーズ事務所退所者は、テレビ出演の機会が著しく減るという現象がありました。(事務所によるテレビ局への圧力については、真偽のほどは定かではないですが)
有名人が有名人である証がテレビ出演によって示されていた時代においては、テレビ出演の減少はジャニーズ事務所退所に対する大きな代償だったでしょう。
しかし、これだけソーシャルメディアが発達した現代において、テレビに出演できないという状況はプロモーション上大きな問題ではなくなりました。
今回の錦戸氏のアクションは、テレビの時代が終わったことを明確に訴えたいという意図があったのではないでしょうか。
同時に、この一件によりジャニーズ事務所が築き上げてきた仕組み(影響力)が一気に崩壊する可能性もあります。
もっと自由に表現活動をしたいと思う所属アイドルにとって、錦戸氏の事例は退所を恐れなくてよいという励みになり得るからです。
以上を踏まえると、錦戸氏の一連の行動は時代の流れを象徴する、意味のあるものだったと思います。
ただ一つ気になるのは、大変用意周到な退所直後のこれらのプロモーションは、2019年9月3日に千秋楽を迎えた関ジャニ∞のツアー中(もしくはそれ以前)から着々と準備されていたのが明らかだということです。
「関ジャニ∞のツアーは、心ここにあらずだったんだろうなぁ」と推察するのは私だけではないでしょう。
一般的な職業においても、一つの職場に身を置きながら転職先の面接試験を受けることはよくあります。ただ、その場合転職者の働きぶりを前職の人が目の当たりにすることはあまりありません。
錦戸氏の場合、表舞台に立ち「イメージ」を大切にしながら人の心を動かす仕事をしている以上、身のふり方一つで仕事上の顧客である「ファン」に与える印象が変わるという点では、今回の独立劇は一般的な転職と同じ状況とは言えないはずです。
ある意味ジャニーズ事務所への挑戦状とも捉えられかねない本件を思えば、渋谷すばる氏の退所時と違って、会見も開かれなければ本人からのメッセージもなかった今回の経緯にも納得がいきます。
合理的・効率的な行動は嫌いじゃないですし、ビジネス的に上手なタイミングでソロ活動を開始したことは十分理解しつつも、「立つ鳥跡を濁さず」とは見えない今回の独立劇に「それで良かったのかなぁ」と思ってしまう辺り、私は古い人間なのかもしれません。
話題性やネームバリューなど使えるものは貪欲に使いつつ、お世話になった事務所との縁を断ち切って漕ぎだした錦戸氏の新たな船出。
あまり関心はありませんが、今後の展開についてはチェックしていきたいと思っております。