邦秋の、ギャラリー「個と場」

宮崎在住のランチタイムミュージシャン、邦秋(くにあき)の頭の中。アイデア備忘録・雑感・お役立ち情報から創作活動(音楽・歌詞・散文詩等)の展示・解説まで幅広く。関心事:DTM・音楽・ロゴ・デザイン・教育・APPLE・効率化他

ヘッドライト

傘も差さずあてなく歩いていた

真夜中、一人きり

闇の中でこの身を貫いてく

白い中央線

 

鍵の開いてた箱に

触れた途端 裂け始める

景色、届かない声、香りさえ何処かへ去って

 

今にも沈んでしまいそうな舟の

上に載せられる ただ一つの言葉は何?

 

未来像は今宵の月のよう雲に隠れ

時計の針が心の表面を削ぎ落として

 

なぜかピースがはまり過ぎる時の

先には無数の荊が地を這っている

 

紡ぎ上げた糸さえも瞬間に

綻んでいくから

いつの間にか雨の中にいたのは

濡れたかったのかもしれない

 

あの時はまだ無闇に道を選んでいたから

空が底に変わる前にもう一度戻れないかな

 

理想は遠ざかり

明けても終わることが許されない闇

晴れぬ視界 掻き毟る

 

動く二つの目の前を落ちてく

無数の光の矢

刺さる度に色が深まっていく

今は止まないで