邦秋の、ギャラリー「個と場」

宮崎在住のランチタイムミュージシャン、邦秋(くにあき)の頭の中。アイデア備忘録・雑感・お役立ち情報から創作活動(音楽・歌詞・散文詩等)の展示・解説まで幅広く。関心事:DTM・音楽・ロゴ・デザイン・教育・APPLE・効率化他

works-散文詩

陸の海賊

強い力で我が道を行く巨大船その姿を見て悔しがる海賊が疑惑というおもりで船を沈めようとしているもし仮に沈んだとして、寄せ集めの海賊たちは何処に行こうとするのだろう地図も羅針盤も、ましてや船長すら準備が無いのに

空白でも重く

人に元気を与える笑顔とか人を疲れさせちゃう声とか人を造る要素一つひとつに人それぞれ個性があるけど人との距離こそ最も形のなくてそのくせ人に重く影響を与えるトリッキーな個性かもしれない

成長

空腹か、睡魔か、体勢か、縫い目か。言葉の通じない子を育てるため、思いつく策を解決するまで試して、前回有効だった策が今回は効かなかったりして、表情や動作を自分に置き換えながら大人は、仮説と検証を繰り返し、成長していく。

無意識の笑顔

人は笑顔を着替える それが、無意識に行われる瞬間が あればあるほど幸せなんだろう

オブラート

感情をオブラートで包むウェブログほど直接的でなく日記よりも楽しめる方法として気持ちの吐露として曲を書いて詞を乗せるそれでも独りよがりになり過ぎてはいけない偉人の実話を基にしたドラマですら脚色が入るように見世物にするための工夫は大切なマナー…

わがままなタンブラー

僕が蛇口になるときは、 今、水を出していいのか、 タンブラーまでの距離が近過ぎないか、 美味しい水を流せているか、 水の勢いは強過ぎないか、 タンブラーは溢れちゃいないか、 そんなことを気にしていまう。 僕がタンブラーになるときは、 そんなことを…

完全体

ないものを欲しがったり、あるものに満足しなかったり。人は完全体になどなれないのに。

遺す人

生きてきた中で生み出したものを後に遺すことは難しい僕の綴った言葉が幸い一瞬誰かの目に触れたとして空を割いた飛行機雲がすぐに空に戻るように、日常の中に紛れてしまう先人たちからバトンを受け取りながら少しずつ作り上げられてきた、僕たちが生きてい…

大切な役割

人が皆同じ能力を持っていたとしたら組織の階級も試合の順位も成立しない人は皆違うことに秀でているからこそ社会の中で安定と革新が共存している各々が役割を抱え、役割に理由があり役割が結果を与え、世界が動くならばあなたが嫌われることも大切な役割だ

小数派

皆が好きとされているものを好きになれなかったり、周りの人が関心がないものを好きになっちゃうのは、決して誰とも共感できなくていいというのではなく、慣れない異国での生活にて耳にする母国語のように、外との繋がりを感じる希少性への喜びはあるわけで…

発明

夜から朝への変化や雨から晴への変化で例え尽くされてきた負から正への転換点一人の男が多勢に向けて訴えかけたその歌に対し表現者に憧れた表現者がまた同じ例えの波を作るかたや真の表現者だった彼は隠していた声と旋律の羽根で壁を容易に飛び超す鳥に戻り…

正攻法

手にしたいものがある手にできない事情がある事情を誤魔化すことはできるそれで手に入れる結果も見えてるそれでもそんな術を使わずただ正直に突っ走るんだ躊躇う時間が短いほど突っ走り始めが早いほど無理の箱に入っていたそれが意外とこの手に入るんだ

虎視眈々

華やかな世界に入った時からその日を待っていたのではないだろうか清らかな水を演じ続けてその日を待っていたのではないだろうか一番多くの人に迷惑をかけられるその日を待っていたのではないだろうかそうして話題となれる瞬間をひたすら待っていたのではな…

空気調和

いつも傍にいることが当たり前になるとその存在感を意識しなくなる時がきます冬の間に顔を出した少し穏やかな暖かさ無意識にエアコンを入れなかったのは久しぶりのことでしたその日もいつも通りの暮らしをこなしていただけなのにあたり一面を支配した不思議…

七割どまりの幸せ

夏から秋へのグラデーションを感じ始めた9月の朝。昨朝の雨を恨むことを忘れ、少しずつ色づいていく視界を楽しみながら今朝を走っている。建物も道路も公園も、鈍感な僕はそれ自体の変化は感じないが、たった一つ、日々明らかに表情を変えて出迎えてくれる…

慣れ

怒られることに慣れてはいけない。反省することを忘れるから。万人に嫌われる行為をしてはいけない。生きる公害とならないために。ただ、相性が故に嫌われることは、どうしようもなく起こること。水と油は混ざりえないし、それに気づきあえただけで御の字だ…

憎悪と祝福

複雑と単純不安と安心脆弱と大胆不服と納得関心と粗略真逆と相似靄然と霧消

足から手

土の足跡から無限に伸びる手が生える一秒経過するごとに握力が一グラム強くなるいつか足を捉えて光へ進むことを妨げる振り返ると土はいつしか沼になっていた

こころ

例えば、東京にて生まれ故郷のお土産が売られてて懐かしく感じ、同時に、その売れ行きが芳しくない様子を見て少し淋しさを感じ、同時に、思い出を他人に侵害され過ぎていないことに対する安堵を感じ、同時に、自分しか知らないその味を知っている優越を感じ…

症状の理由

叶わぬ恋の病を抱えると何も喉を通らなくなるのは生きる意味を失うからでしょうか友情と思っていた糸が恋色に変わっていると知りその恋色の糸が二度と結ばれ得ないものと知ったとき生きる意味を失うからでしょうか叶わぬ恋の病を抱えると何も喉を通らなくな…

語るのは

傍にいてくれる「君」がいない僕にとってこの体を歩かせてくれるのはやっぱり歌でしかなくてその歌を奏でてくれるあなたが「キミ」ならばその答えは「歌であり、キミである」だろうこの途のそのほとんどにおいて直接の関わりを持てない「キミ」にだけ救われ…

言葉を心のカメラにして

東京から夜空の帰り道視界からは動かない翼を眺めるとその周りに、その時間には似合わない明るい雲が見えた不思議だな、と思いながら狭い窓から覗くと無言で輝く真っ白な満月今日は厚い雲の絨毯が敷いてあるからきっと地上の人には見えないんだろうな、そん…

関係について

一、自分について自分が生まれるずっと前から「自分を間接取り巻く関係」は生まれているあらゆる可能性を秘めたこの身体もこの関係が、とある行動を禁じていく関係とはつまり、透明な制限装置である自分が生まれた瞬間に「自分を直接取り巻く関係」も同じく…

TPO二面性

夏の日に日差しを避けて、冬の日に日差しを求める。そんな感じでしょうか、あなたの目に映る、軽薄な姿は。

真赤な作家

変化は退化効果は悪化感化も鈍化硬貨も酸化戦火は軟化劣化で降下愚かな短歌単価も低下昨夏の高架引火の結果真赤な作家月下に献花

曖独拓掌

初めて、自分のために筆をとったような気がする。 大学時代も、成長のために書道を練習していたのには間違い無いが、そのモチベーションには違う力も働いていた。 今日は違う。 自分は何故生きているのか、自分は何にとって必要なのか、自分は何を欲している…

葛藤

扉のチェーンをかけなかった。それが、せめてもの優しさだった。

「こんな素晴らしい夜がずっと続けばいいのに!」

飛び降りの仕組み

顔に傷が出来たなら部分仮面で隠さなければ。抱える傷が広がったなら部分仮面を大きくしましょう。顔が傷しかなくなったなら部分仮面はただの仮面。仮面が自然になりすぎたなら新たな仮面を被らなければ。仮面が自然になりすぎたなら新たな仮面を被らなけれ…

ウラギリ遊び

裏切りは疑いを産み、疑いは憎しみを産み憎しみは痛みを産み、痛みは悲しみを産み、悲しみは空の色を変え、悲しみは街の音を変え、悲しみは地球の重力を変え、悲しみは心に残り、その心は傷を抱え、その傷は癒えないから、その代わりに、一つの心は、傷を忘…