邦秋の、ギャラリー「個と場」

宮崎在住のランチタイムミュージシャン、邦秋(くにあき)の頭の中。アイデア備忘録・雑感・お役立ち情報から創作活動(音楽・歌詞・散文詩等)の展示・解説まで幅広く。関心事:DTM・音楽・ロゴ・デザイン・教育・APPLE・効率化他

乱反射

混沌の中も忘れられない
二度と戻れない場所がある
樹海を逃げるように飛び出して
今居るのは長い空白

歴史を紡ぎ直したい人よ
夢を見ずただ明日を見よ
目的地のない車輪のように
擦り減りながら走り続けるだけ

日差しを懐かしむ度
奈落の底の深さを知る
久しく昂れないまま
星の核へと近づいていく

遮る海さえ無いのに手も届かずに
言葉だけを泳がせて
悪い夢ならば今すぐに醒めてほしい

百年経って灰になって
広がる空の彼方に向けて
新しい風に身を任せ
思いのままに舞え

 

あの山をもう一度登りたいと
口にすることも躊躇われ 
全てが渇いた世界でひとり
きっかけだけを探している

 

届かない
宛先不明の手紙のように
光は一筋しかないのに
白い傘に覆われてぼやけてしまうよ

 

太陽の裏側に居た
あの頃よりさらに遠ざかって
眺めることしかできない
無情にも青く染められた丘

誰にも知られず願いを叶えたいのに
役割の朝がまた明ける
でもこの時間は不自由のない世界で
一秒も邪魔されないように

亜空間に飛び込んで
見渡せる砂かき集め
子供みたいに枝を持って
想いを書き殴って

永遠だって限りがあって
星さえ八千代には続かないさ
どうせ波が掻き消していくから
思いのままに刻めよ

 


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20230124 2023年の抱負

新年が明けて早一ヶ月が経とうとしています。

昨年、ウェブ活用の比重が、ブログからYouTubeへと一気に傾き、投稿頻度が極端に落ちてしまいました。

 

www.youtube.com

 

以前から継続して取り組んでいる作詞作曲について、なかなかライブ等で披露することもなくなったため、昨年から本格的にYouTubeにてリリックビデオ等を公開するようになりました。

作品について、少しずつコメントをいただけるようになり、共作していただく仲間も増えるなど、オンラインでの活動の幅が広がってきた実感があります。

今年最初に公開したオリジナル曲「セイメイ」も、早速これまでで最多コメントをいただく等、良い滑り出しを迎えることができました。

 

youtu.be

 

チャンネル登録者数は、少ーしずつしか増えておりませんが、今年の上半期で50人に達すれば御の字です。

それを今年の抱負とし、良い作品を細々と生み出していければと思っております。

 

 

また、音楽以外の面においては、昨年「健康経営アドバイザー」「働き方改革アドバイザー」の勉強をし、今年は社会保険労務士の受験に挑戦予定です。

知識面での「手に職」を身につけるべく、スキルアップを図っていこうと思っております。

 

改めまして、今年もよろしくお願い申し上げます。

20221106 G7広島サミットロゴマークコンペに応募していました

不定期でロゴマークの公募コンペティションに参加している私。

直近では、2023年に開催されるG7サミットのロゴマークコンペティションに応募していました。

募集要項にて求められていたものは、日本の魅力や特色を表現する作品とすることや、「G7」と開催年をあらわす「2023」という文字を盛り込むこと、幅広い地域で使用できるものであること等。

 

磨きに磨きをかけて創ってみたのですが、先日、第一次審査の結果が発表され、落選となりましたので、ここに恥を忍んで応募作品をお披露目し、供養としたいと思います。

 

今回、私より提案させていただいたのは次のロゴマークでした。

 

 

邦秋提案のG7サミットロゴ

【制作意図】

日本の「引き算の美学」を生かし、情報を極限まで削ぎ落とし、最小限の要素にて「2023」と「G7」を同時に表現しました。
「2023」という、日本開催の年を表す数字の部分は、日本を象徴する赤色で示すことをベースとし、その中で「G7」に該当する箇所を、各国の国旗の色が融合して生まれる黒にて際立たせています。
なお、モノクロ版については、ロゴの力強さを損なわないように、色の使い分けを行わず、黒一色にすることを提案致します。

 

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…というものでした。

今回選出された15作品と比較すると、「わかりやすい日本らしさ」という点で、私はその要素が皆無でした。

(ベタな日本らしいモチーフを避けたがったひねくれた性格が発動してしまったわけですが…)

 

素晴らしいロゴマークが選定されることを心よりお祈り申し上げます!

 

www.kantei.go.jp

20221008 ザ・ドリフターズ「いい湯だな」に見たさりげなく秀逸な歌詞

ブログ更新が滞っております。

最近、活動の軸を新曲制作とYouTubeでのリリックビデオ公開にシフトしており、そちらのアピールを兼ねてTwitterInstagramでの交流を優先しているため、ブログの執筆にまで手が回っていないのが実状です。

体が二つあれば両立させたいのですが、思うようにはいかないものです。

 

さて、今回は作詞の話。

先日、ひょんなきっかけで、ザ・ドリフターズの「いい湯だな」を聴きました。

私は、フジテレビ「ドリフ大爆笑」のエンディング「いいとこだ」しか知らず、オリジナルをちゃんと聴いたのはそれが初めてのことでした。

若かりし加藤茶さんの「ア ビバ ノノン」の合いの手が思いの外かっこいいな、とか、オリジナルはテンポが遅めなんだな、とか色々と感じながら聴いていたのですが、

不意に耳に飛び込んできたフレーズ、

 

「湯気が天井からポタリと背中に」

 

この歌詞に衝撃を受けました。

短い尺の中に、最大限の情報量と情緒が詰め込まれているためです。

 

これは、「湯気が天井に上がって水滴になり、温泉に浸かっている自分の背中に落ちてきた」というシーンでしょう。

 

本来、湯気は落ちてこないのですが、「天井から」の一言で、「水滴」になったことを表したことにして、ここでは水滴の言葉を省いています。

そして、背中に落ちてくるという情報を伝えるのに、「落ちる」という動詞を使わず「ポタリと」の音に置き換えて、「背中に」で文を切っているのです。

 

なんと巧みなんでしょう。

 

情報の最適化と、情緒の醸成という簡単なようで難しい作業だったと推察します。

 

私だったら、このシチュエーションを描くとして、

 

最悪、

「湯気が天井で水滴になり」

までしか伝えられなかったり、

 

もう少し成長しても、

「天井から水滴が背中に落ちて」

が限界だと思うんです。

 

 

この圧倒的な表現力こそ、作詞の醍醐味だと思いますし、改めて私の目指したい歌詞のあり方に立ち帰るきっかけとなりました。

 

永六輔さん、尊敬します。

20220818 6th EP「ファッションショウ 破壊盤」ライナーノーツ

この度、個人名義6枚目のEPが完成しました。

前作「国亜紀」は、自分の理想の音楽を詰め込んだ一枚となり、大きな達成感がありましたが、そこから次に向けて制作のモチベーションを湧かせるにあたり、今回は一曲一曲に今までの自分を超える挑戦を課していこうと決意。

その方向性が決まった時からEPタイトルは、「従来以上に色とりどりの曲に溢れた1枚になる」ことを見越し「ファッションショー」と名づけ、曲作りを進めてまいりました。

そして、そのアイデアを早速イラストレーターYHiRO君に相談したのが2021年の8月。そこから、約1年間をかけてイラストを制作してくれました。

完成作品として、「破壊バージョン」と「創造バージョン」の2パターンが誕生。毎回複数案を準備してくれるという手厚い配慮がありがたい限りです。

YHiRO君本人としては、どちらかを採用してもらえば、という気持ちだったようですが、前述の通り挑戦に満ちた6th EPを「破壊盤」、その破壊の先に生まれた「私」が生み出す新しい音楽が集まる7th EPを「創造盤」として姉妹盤とすることを思いつきました。

さらに、YHiRO君からの提案により、EPの表記を「ファッションショー」から「ファッションショウ」とすることに。EPタイトルやリリースの展開をYHiRO君と共同で創り上げている感じがとても嬉しいひと時となりました。

ですので、次回7th EPは「ファッションショウ 創造盤」がお目見えします。

 

では、「破壊盤」について、1曲ずつ簡単にコメントさせていただきたます。

 

1.  おんなじあさ
(この曲の挑戦:サンプリング)

実は、これは7th EP用に書いた曲でした。

しかし、7th向けに準備中の作品群の中で、この曲だけ極めて個性が浮いており悩んでいる内に、当初本EPに収録予定だった「エターナル・ラヴ」が、7th EPのラインナップに馴染みそうであることに気づき、トレードすることに。

また、この曲で初めて日常生活音を音源に取り込んだのですが、この自分の殻を破った作品こそ、「ファッションショウ 破壊盤」の一曲に相応しいのではないかと考え、リリースを前倒しする運びとなりました。

おんなじあさ

おんなじあさ

  • 邦秋
  • ポップ
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

 

 

 

2. この歌が生まれたように feat. NAOYA
(この曲の挑戦:今まで一番早口な歌)

アップテンポなアレンジと明るいメロディとは裏腹に、歌詞は「現実的な現実」が中心となっており、それでも抱きたい明るい未来についても触れています。

久しぶりに、ギタリストNAOYA君に参加いただきました。お互い、数年の経験値を経て昔ではできなかった一曲に仕上がったと思っています。

また、前作のEPリリース時から今に至る間に、Instagramの音楽専用アカウントを開設するという変化があったのですが、そこで知り合ったa_sya様にLyric Videoのイラストを描いていただきました。

いきなりのオファーだったにも関わらずご快諾いただき、そしてこの曲の明るい雰囲気に隠れた歌詞の意図を深く汲んだドラマティックな一枚を生み出してくださいました。

 

自分史上最も早口な歌として創ってみましたが、多少滑舌が怪しい個所が…。

この歌が生まれたように (feat. NAOYA)

この歌が生まれたように (feat. NAOYA)

  • 邦秋
  • ポップ
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes



 

 

3. 漠
(この曲の挑戦:フランス語っぽい日本語ソング)

ある日の運転中にふと、この歌の冒頭のメロディと、フランス語に聞こえる日本語のフレーズが無意識に口から零れたのをきっかけに、急いで曲を組み立てました。

私がボサノヴァギターを弾ければもっと雰囲気が出たのでしょうが、できないものは仕方がないのでシンプルな音色の編曲に。

タイトルの由来は、歌詞に2度出てくる「波」に始まります。波のフランス語を調べたところ、「vague(ヴァグ)」とあり、同じスペルで英語の「vague」もあるな、と。

英語のvagueは「漠然」で、「ヴァグ」と「漠然」の「ばく」の音の響きが似ていて面白いなぁ、などと思いながら、フランス語の「波」の想いを込めて、敢えて「漠」を採用しました。

歌詞のテーマは、「Macbook Proが欲しいけど高くて買えずに、Appleの公式サイトばかり眺めてしまう私」。一途なんです。

漠

  • 邦秋
  • ポップ
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

 

 

4. あの日君が生まれなけりゃ
(この曲の挑戦:普通のJ-Pop)

新型コロナウイルス感染症の威力が衰えないことを嘆き、その想いを歌にしてみました。

そうした制作のきっかけに始まり、曲や音色、歌詞に至るまで、私のひねくれた部分を一切我慢した「普通の」J-Popに挑戦。

オリジナル版をYouTubeにて早々に公開していましたが、EP収録版はギタリストNAOYA君が素敵なカッティングを効かせてくれています。

ぜひ配信版もお聴きください。

あの日君が生まれなけりゃ (feat. NAOYA)

あの日君が生まれなけりゃ (feat. NAOYA)

  • 邦秋
  • ポップ
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

 

 

5. a(1nth)?
(この曲の挑戦:編曲、歌詞)

当初このEPに収録予定だった「エターナル・ラヴ」が、音の厚みのあるロックソングだったので、その次にどんな曲を持ってきても迫力に欠けることから、いっそのこと、ほぼ声だけの曲にしてしまおう、と思ったのがきっかけで生まれた一曲。

(結局、「エターナル・ラヴ」は次作に持ち越しになりましたが…)

この作品については、あまり自ら語ると興ざめしますので、ぜひ聴いていただき、歌詞を味わっていただきたいです。

a [1nth] ?

a [1nth] ?

  • 邦秋
  • ポップ
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

 

 

6. フィリア
(この曲の挑戦:オーケストラ風編曲)

EPを締めくくるのは、初のオーケストラ風の作品。

楽器もできず、普段クラッシックを聴かない者が挑戦すべきジャンルではないのは重々承知なのですが、こちらも、ある日突然、前奏の感じが頭に浮かんでしまい、形にせずにはおられず完成させた曲です。

演奏の骨子が見えてきた段階で、馬が駆けている風景が頭に浮かび、そこを起点に物語を創造してみました。

このストーリーでショートムービーを創る(創ってもらう?)のが私の夢です。

フィリア

フィリア

  • 邦秋
  • ポップ
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

 

 

以上、「ファッションショウ 破壊盤」のライナーノーツでした。

そして、この作品を束ねてくれる、コンセプチュアルなジャケットイラストはこちら。

 

 

 

YHiRO君が、当初伝えた私の意図を150%具現化してくれました。「ファッションショウ」の名前・意味・響きをそのままビジュアル化してくれたように見えます。

毎度、YHiRO君から作品を受け取る度に「最高傑作だ!」と感じるのですが、改めて過去作を見るとそれはそれで最高だと思う、の繰り返し。なんと素敵なことでしょう。

 

 

本当に様々な人のおかげでここまで辿り着くことができました。

改めて皆様に感謝するとともに、ぜひ1人でも多くの方に、1曲でもお聴きいただければ幸いです。

20220611 Digital Single「エターナル・ラヴ」

2022年6月9日、新曲「エターナル・ラヴ」がリリースされました。

以前のブログでも紹介した通り、私はFrekulさんを活用して音楽のアップロードを行わせていただいており、その場合リリース日の設定などはできないのですが、今回は奇しくもロック曲が6/9ロックの日に公開されるという奇跡に恵まれました。

 

エターナル・ラヴ

エターナル・ラヴ

  • 邦秋
  • ロック
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

 

曲調に関して、普段はあまりモチーフを名言しないのですが、今回は白状します。

このエターナル・ラヴは、GREEN DAYのHOLIDAYやAFIのMiss Murderのような、シャッフルビートに乗せて「ヘイッ!」と叫べる曲を創ってみたくて形にした作品です。

ですので、作曲段階での仮タイトルは「Miss Holiday」だったほど。

最終的には私らしさも加味して完成させられたと思っております。

 

歌詞は、とあるアーティストのインタビュー記事に触発されて書きました。その方の抱える苦悩や、そこを乗り越えて活動を決意する心の強さを描いています。どなたかを想像しながら聞いていただくのも、この作品の楽しみ方の一つです。

 ロックバンド経験を経て、今個人活動をしていら私による、令和に最適なほどよいロック曲(のつもり)。

ぜひ、お聴きください。


www.youtube.com

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【歌い方】

真綿は柔らかかった
墓場は温かだった
泡なら混ざらなかった
あなたは あなたは

刀は刺さらなかった
仲間はバラバラだった
打破なら叶わなかった
あなたは あなたは

狭間は跨がなかった
七夕は儚かった
若さは浅はかだった
あなたは あなたは

痣なら晒さなかった
花なら攫わなかった
雨傘は差さなかった
あなたは あなたは

宝は構わなかった
さらさら学ばなかった
頭じゃ解らなかった
あなたは あなたは

川なら渡らなかった
坂なら上がらなかった
罠ならはまらなかった
あなたは あなたは

長かった新たな朝 体は逆さまなまま
鮮やかな「さらば」放った
違わなかった「まさか」

裸は飾らなかった
肩から柔らかな肌が露わ
ただただ性は抗わなかった

あなたは悩まなかった
あなたは正さなかった
あなたは変わらなかった
あなたは あなたは