中古住宅を購入すると、思わぬトラブルが多く発生します。
我が家の「テレビ端子」もその一つ。
テレビ端子とは、壁に取り付けられているアンテナケーブルを差す穴のことです。
テレビ端子とは、壁に取り付けられているアンテナケーブルを差す穴のことです。
この端子を覆う金属カバー(写真の青矢印部。通常はここが金属で覆われている。)が無くなっており、アンテナケーブルの入りが緩く、テレビの映りが不安定な日々。
そこで、DIY、つまり自分でテレビ端子を交換をしてみようと思い至りました。
仕事と家事がひと段落した午後9時に作業開始。
とりあえず感電が怖いのでブレーカーを落とします(臆病者)。
そしてマイナスドライバーでコンセントカバーを取り、金属枠のねじも外すと…
問題のテレビ端子のお目見えです。
てっきり壁の中にもアンテナケーブルの先端部のようなものがあるのかと思いきや、配線をねじで締めるという昔ながらの手法で接続された端子でした。
端子の型番は、マスプロ電工の「DCM7STD」。
金属枠の「はずし穴(上下)」をマイナスドライバーでグリグリして端子を取り出し、いざ、宮崎が誇るホームセンター「ハンズマン」へ。(午後10時まで開いてて助かります)
すると…
同じ形のテレビ端子が見当たらず。
店員さん曰く、「これは随分古いものをお使いですね…。もう同じ商品はありません」と。
しかし、途方に暮れる私の傍で、商品棚をじっと見つめる店員さん。
するとおもむろに二つの商品を手に取り…
「壁から出ている線を、中身が空っぽのテレビプラグに繋げて、それをこの端子に差せば大丈夫だと思いますよ」と。
言われるがまま購入したのがこれ。
(右が空っぽのテレビプラグ、左が新しい端子。)
(右が空っぽのテレビプラグ、左が新しい端子。)
家に帰り、早速作業再開です。
元々の端子に繋がっていた線を、購入したテレビプラグに接続し直し、カバーをします。
そして、そのプラグを新しいテレビ端子に繋げて完成です!
なんとかここまで来た…としみじみ思いながら、金属枠の「かしめ穴部」をマイナスドライバーでクリクリして端子を取り付け、コンセントカバー設置に移ろうと思った矢先、トラブルが発生。
壁の中のスペースが狭すぎて、テレビプラグが収まらない…
差す向きを変えたり、色々と手を尽くしましたが、尽くし過ぎて最後には買ったばかりのテレビプラグが歪んで使えなくなってしまう事態に。
泣く泣くその日の作業は諦めました。
午後11時30分。
その晩、やはり元々の端子と同タイプの製品を探さなければと思い、ネットを駆使して大捜索。
時の流れは残酷なものです。
翌晩、再度チャレンジでネット捜索を行ったところ、救いの神が見つかりました。
その神サイトは「電げっと」さん。
(http://www.denget.com/)
(http://www.denget.com/)
電げっとさんのサイトに掲載されていたDCM7STDを注文したのですが、それはやはり生産中止品となっていたようで、一旦「注文保留」に。
その代わりに別メーカーの類似品としてパナソニックの「WCS3063K」をご提案いただきました。
顔の見えないコミュニケーションであったにも関わらず、大変迅速なご対応で課題を解決してくださいました。
数日後、届いた商品をもって再挑戦。
午後11時開始。
午後11時開始。
初回挑戦時は全てが手探りでしたが、2回目ともなると作業スピードも上がっています。
コンセントカバーも金属枠もサクサク外して、いざ新生テレビ端子を接続。
パナソニックの「WCS3063K」は、「らくらく端子」というキャッチコピー通り、簡単な取付で安定感のある接続が実現しました。
そして、いざテレビを電源を入れてみると…!
おや…
電波を受信しない。。。
何度か接続を確認し直し、それでも映らないテレビ。
またもや目的を達成できないまま諦めたのが、午前0時30分。
またもや目的を達成できないまま諦めたのが、午前0時30分。
これは素人では埒が明かないと感じ、翌日、電気設備業者の方に来ていただきました。
すると、家の中を色々を見て回られたプロが一言、
「この家、アンテナがないと思います」。
え?
そんな理由だったの?
…と思いつつ、電げっとさんから紹介されたテレビ端子が機能しなかった理由も腑に落ちました。
でも、待って…。
そもそも元々のテレビ端子では、電波が不安定とはいえ、テレビが見えていたんです。
「アンテナがない以上、それはありえない」と電気設備業者の方も私の話を半信半疑で聞きながら、持参いただいた端子や元々のテレビ端子を駆使してあらゆる検証をしてくださいます。
そして、怪奇現象を目の当たりにしたのです。
おわかりでしょうか。
写真に写っているのは、元々のテレビ端子です。(金属カバーのない緩いもの)
何にも繋がっていないそのテレビ端子単体で、なぜか電波を受信していたのです。
この理解しがたい現象に、電気設備業者の方も唖然とされていました。
そして、物珍しさに写真を撮影されていました。
そして、物珍しさに写真を撮影されていました。
とにかく、アンテナがなかったことと、暫定的にテレビが見られたことを確認したところで、業者の方は帰られました。(ありがとうございました。)
ただ、この電波受信機能付きの(怖い)テレビ端子は、電波の受信が安定しなかったため、最終的には、UHF屋外・室内兼用アンテナである「東芝 DUA-1000」を購入。
屋外に設置すると施工費用がかかるので、室内用として使用することに。
窓側に設置すると、確かにしっかり電波を受信できました。
これで、無事全てが解決。
思えば長い戦いでした。
今後、自力でテレビ端子を替えようと思っていらっしゃる方のために、DIY体験談の記事として準備していたこの投稿が、これだけ長いストーリーになるとは思いもしませんでした。
お付き合い頂きました皆様、ありがとうございました。