星野源さんがアップし、コラボを呼びかけた動画「うちで踊ろう」に、安倍首相も参加した件でネットが盛り上がっている件について。
本題に入る前に、前提として私見を申し上げると、今回安倍首相がアップした動画は、確かに閲覧者を幸せにするにはほど遠い作品だと感じています。
ただ、安倍首相が、この企画をご存じで、自分で編集し、動画をアップできる状況にあったかと言えばそんなはずはないかと。
むしろ、首相の側近が最近のネット上の流行を察知した上で、「これに参加すると国民からの支持が得られる」などと首相に助言し、作品を制作した方がいたのだろうと推察します。
その方(かた)が、炎上させる意図をもって投稿したなら内部の敵であると言わざるを得ませんし、心から国民に喜んでもらいたいと思って作られたなら、そんなセンスゼロな方は二度と広報活動に関わらせない方がよいでしょう。
さて、本題です。
冒頭に述べた本件のネットでの盛り上がりの件なのですが、皆さんの感情の矛先がよくわからない方向に向かっているので、ここで晒しておきます。
どうやら、安倍首相の投稿に関連して、星野さんがインスタグラムのストーリーに以下の画像が投稿されたことで、様々な反応が起きているようです。
そして、その驚くべき反応が以下にまとめられていました。
このまとめを掻い摘むと、こんな感じ。
星野源のコメントについては「逃げたな」としか思えない。はっきり言えよっていうね…。
— あかつきごろー (@rosemarie_fairy) 2020年4月12日
いよいよ星野源はちゃんとした、誤解が生まれない、はっきりとした正確なステートメントを出さないとマズイと思う。これまでの彼の素晴らしい作品の為にも。こんな展開残酷過ぎるけど戦ってほしいよ。
— RHENEAS7 (@rheneas7) 2020年4月12日
「星野源は無言でスルーするべき」という声もあるけど、もう、拒否感をはっきり言葉にしないと伝わらないと思う。相手はあんな無神経なメッセージを発信する人間たちなんだから。我々もそう。安倍政権のことを具体的な言葉で否定していかないと、小馬鹿にされ続ける一方だ。
— かがりはるき KagariHaruki (@kgrhrk) 2020年4月12日
星野源さんが嫌いになりそうなのを我慢している自分がいます。
— taka (@tksh2727) 2020年4月12日
星野さんは我慢して自宅で過ごすことを応援してるだけと分かってるんだけど。残念。
「はっきり言えよ」「黙っていると伝わらない、誤解される」「星野源を嫌いになる」そんな空気が漂っています。
では、この方々は星野さんに対して、何を「黙ってないで」「はっきり」言ってほしいのか。
インターネット上に、素材として動画をアップした以上、誰がどのように加工するかは相手に委ねているはずです。
そして、現時点ではそれらの加工一つひとつが良かったとも悪かったとも評価をする場もなく、今回の安倍首相の動画についても、星野さんが拒否を望むかどうかは星野さん以外誰も知る由のないこと。
(勝手な予測ですが、星野さんは騒動を受けてストーリーにて経緯・状況は説明したものの、この動画に対してはあまり関心がないのではないかと思っています。なので、「逃げた」わけでもないのかな、と。)
その答えがどちらかなのかも判らずに「誤解のないよう」「はっきり言え」等と外野が炊き付けるのは、「私の大好きな星野さんも、絶対に私と同じ気持ちに違いない」という思い込みによる暴走でしかありません。
そしてその「同じ気持ち」とは、(私の思い通りに)政権を批判してほしい・(僕の意に反むくから)政権を支持してほしくない…そんなところでしょう。
結局、自分の理想の星野源像を星野さんに押し付けているまでです。
ちなみに、外野の暴走はこんな発言まで生み出しています。
星野源、これで免責してもらおうというのが甘い。安倍的使用がOKなのか嫌なのかはっきり言わないとダメ https://t.co/LPpYzii5J1
— れお(仮名怜音/菜苦し/森野夏) (@Creo_que__) 2020年4月12日
→安倍首相による動画の使用がOKなのか嫌なのかをはっきりさせないと「ダメ」だと、何の権限をもってこの主は言っているのでしょうか。。。
そもそもうちで踊ろうというのはどういうことだったのか星野さんのスタンスが問われる局面になってきましたね
— tofubeats (@tofubeats) 2020年4月12日
→そんな局面には一切なっていません(笑)。
結構、ツッコミどころ満載の(滑稽な)勘違いツイートがさく裂しています。
「星野さんはコラボの素材を挙げた、首相(陣営)はそれに対してセンスのない動画でコラボしてしまった」
この2点を超える意味はないはずです。
この一連の騒ぎを見ると、ファンが好きなアーティストに自分の理想を押し付け過ぎることも、ただの外野が偉そうな評論家顔をすることも、恥ずかしいことだな、と感じてしまいます。
私自身も気を付けなければ。